はじめまして!緩和ケアとしてアロマ見習い中の看護師のしらいしです。
このページでは、アロマを医療的な側面から効果をお伝えします。
アロマの作用やメカニズムを知って生活に取り入れてもらえたらと思います!
アロマテラピーとは
「アロマテラピーは精油を用いてホリスティック(全体的)な観点から行う自然療法である」
その目的とは
- リラクセーションやリフレッシュに役立てる
- 美と健康を増進する
- 身体や精神の恒常性の維持と促進を図る
- 身体や精神の不調を改善し正常な健康を取り戻す
公益社団法人日本アロマ環境協会
芳香植物にはいろいろな作用を持つ芳香成分が含まれています。
その芳香成分のみを抽出したものが精油(エッシェンシャルオイル)です。
現在では医療を補う補完療法としても注目されています。
精油の芳香成分と特徴
精油成分 | 主な効果 | この成分を含む精油 |
アルデヒド類 | 解熱鎮痛 | レモングラス |
ケトン類 | 脂肪分解、肝機能上昇 | ペパーミント |
エステル類 | 抗ウイルス、抗炎症 | イランイラン、ジャスミン |
酸化物(オキサイド)類 | 抗菌、抗ウイルス | ペパーミント、ローズマリー、ユーカリ |
ジテルペンアルコール類 | エストロゲン様作用 | クラリセージ、ジャスミン |
セスキテルペンアルコール類 | エストロゲン様作用、抗菌、抗アレルギー | サンダルウッド、パチュリ |
セスキテルペン炭化水素類 | 抗炎症作用、うっ滞除去、抗アレルギー作用 | シダーウッド、ミルラ |
モノテルペンアルコール類 | 抗ウイルス、殺菌作用、免疫調整作用 | ローズ、オットー |
モノテルペン炭化水素 | うっ滞除去、強壮、去痰、抗炎症 | オレンジ・スイート、グレープフルール、ベルガモット |
ラクトン類 | 血栓防止、血圧降下 | ベルガモット |
フェノール類 | 強い殺菌力 | ヒノキ |
大量使用や長期使用によって求める効果が出ず副作用も出ます。
持病があるかたはかかりつけ医へご相談ください。
アロマのオイルの香りが心と身体に作用するメカニズム
鼻から香りが入ると脳に直接刺激が伝わる

マスクを外した時、急に周りの匂いがわかるようになった経験はないでしょうか。
それは、鼻の粘膜にあるにおいを感じる細胞「嗅上皮」に芳香成分が届いているからです。
その刺激は電気信号へと変換され、脳の大脳辺縁系に伝えられます。
大脳辺縁系は自律神経や内分泌機能を調節し、本能行動をコントロールしています。
つまりは、鼻から入ったにおいは刺激としてストレートに届くのです。
自分が作用させたいアロマの匂い成分を嗅ぐことで、脳へと作用させることができるというわけです。
息をするとアロマ成分は血流に乗って全身をめぐる
抗菌作用や殺菌作用のある精油を吸入することで、気管を清潔に保ち風邪予防になるというのが皆さんもご存じでしょう。
呼吸によって鼻や口から取り込まれた芳香成分は、一部ですが気管支や気管から肺へと入ります。
肺はぶどうの房のようになっており、その1つ1つの実である肺胞という細胞から血液へ乗ります。
血液は身体全身を回りますので、その成分は各臓器へ届けられます。
ですので、アロマを使用するときには必ず副作用を確認し自分の疾患や体調と組み合わせる必要があるのです。
皮膚から染み出し血管に入り全身を回る
皮膚は、表皮→真皮→皮下組織から構成されています。
芳香成分は分子構造がものすごく小さいため7層もある表皮を通過することができます。
真皮にはたくさんの血管を含んでおり他にも神経・リンパ管が通っています。
皮膚に塗布された成分は毛細血管やリンパ管を通りあらゆる組織に影響します。
精油を使用して5分後には、芳香成分が血液中から検出された実験もあります。
アロマでよく使用される精油とは何か
精油とは植物の芳香成分を集めたもの

アロマテラピーの基本である「精油」は植物の花や葉、種子、果皮、樹皮などがもつ芳香物質で抽出した100%天然の液体のことです。
「油」といいますが、私たちが普段使用している油とは違います。
精油の特徴
- 強い香りを放つ芳香性
- 常温で蒸発する揮発性
- 油に溶けやすい親油性
原料に対し取れる精油はわずかでありとても貴重なものなのです。
精油の選び方
精油はエッセンシャルオイルとも呼ばれます。
天然植物成分100%のものにしか使えない名称です。
精油の原料となる芳香成分は約300種類もあるため名称がややこしくなる場合もあります。
植物から抽出された天然植物成分100%のものを選びましょう。
俗にいうアロマオイルは混ぜ物である可能性が高いです。
他の物質で薄められていたり、合成物質を含む類似商品に身体への効果がある薬理作用はありません。
精油は正しく選ぶことで狙った効果が期待できます。
精油を選ぶ際に重要なポイントをまとめました。
- 精油またはエッシェンシャルオイルと表記されている物を選ぶ
- 100%天然植物由来のものを選ぶ
- 精油名・学名・原産地・抽出部位・抽出方法が記載されている
- 輸入元・製造元の記載がある
- 取扱説明書がある
精油の取り扱い方・使い方
精油原液は有効成分が凝縮されているため、
皮膚刺激が強いので直接肌にはつけません。
手に原液が付いた場合は大量の水か石鹸を使って洗い流します。
身体に使う場合は植物油であるキャリアオイルで薄めて使用します。
精油は空気にふれたり、時間がたつにつれて劣化がすすみます。
柑橘系は更に劣化が早くなります。
目安は未開封で5年、開封後は1年とされていますが説明書に沿って使用しましょう。
精油でアレルギーや皮膚症状が出る人が稀にいます。
必ず使用前にパッチテストをしましょう。
精油を使うときの心得
精油は薬ではなくあくまでも補完療法であることを知る

精油を飲んだり食べたりしない!
精油は芳香成分によって身体や心を健康に導くことができます。
しかし、精油は医薬品・医薬部外品・化粧品ではないため特定の治療を目的として使用するのはやめましょう。
予防と健康維持という表現が適切になります。
だからといってサプリメントとして摂取するのもいけません。
光毒性のあるレモン、グレープフルーツ、ベルガモットには気を付けよう
柑橘系成分であるレモン、グレープフルーツ、ベルガモットには、光刺激(紫外線)によってアレルギーを引き起こす特定成分を含みます。
これらの精油を肌につけた直後に日光に当たるとしみや赤味の原因になります。
エッセンシャルオイルの7つの香り
精油は香りをタイプ別に分けることができます。
原科植物の種類である花、香草、樹木、果物、
抽出する部位である花、葉、樹皮などです。
全体の系統を把握あい相性の良い精油をブレンドしましょう。

香りの揮発速度によってブレンドする
揮発の速度は精油ごとに異なります。
香りをより長く楽しむためには、速度が違う精油を組み合わせてブレンドすると
香りの変化を楽しむことができます。

くらしとアロマHPより
アロマテラピー関連のプロへアドバイスをもらう
アロマテラピーアドバイザー

精油やアロマクラフトに用いる材料やリラクセーション、リフレッシュなどアロマテラピーの効用に関する知識を持ちます。
法律面も含め正しく社会へアロマの知識を伝えることが許された資格です。
アロマオイルやリラクセーションに関わる商品を販売することができます。
アロマテラピーインストラクター
家庭や地域で正しく安全にアロマテラピーを実践する知識や方法を指導できます。
教育や講師、ボランティアなど行うことができます。
アロマセラピスト
トリートメントやコンサルせーしょんを含めたアロマテラピーを、一般の人に提供できる資格です。
第三者にアロマテラピーを実践するための資格で、サロンやスパなど活動の場が広い資格です。
最近では、ダイエット系のサロンで用いられることも増えました。

アロマの効果 感想とまとめ

私は以下の場合によく利用しています。
- マスクを利用するときに外側につける(エタノール+オイルorロールオンミックスオイル)
- お風呂のお湯にいれる(オイル)
- 車の空間にシュッ(エタノール+オイル)
- 虫侵入防止に網戸にシュッ(エタノール+オイル)
気持ちが一瞬で落ち着きます。
香りに集中できるので、一旦気持ちのリセットに役立ちます。
アロマテラピーは、流行に流されることなく歴史が深い楽しみ方です。
その日の気分や求める効能によって香りをブレンドしたり楽しむことができます。
日常的にアロマを利用したい方が使えるサービスもあるので、自分の楽しみを広げるために利用してみてはいかがでしょうか。