寒い季節になると、心配されるインフルエンザ。
重症化するとただキツいだけではなく脳へのダメージも懸念されることから毎年多くの人がこのワクチンを受けます。
インフルエンザ予診票は、代理人の記入でも可能です。
その場合は最後の署名の欄に名前+(続柄)を記入しましょう。
脳梗塞・麻痺・振戦などで家族に書いてもらうことがやむを得ない人もいます。
- 集団接種の予診票の正しい書き方
- 予診票の1回目と2回目用紙は同じでも書くことが少し違う
- 会場でスムーズにワクチン接種ができる
- 待ち時間が短くなる
インフルエンザ予診票書き方
1.予防接種についての理解度
今日のインフルエンザの予防接種について市町村から配られている説明書を読みましたか。
接種を受ける前にワクチンの説明書を読み、内容をよく理解しておきましょう。
質問や不安を事前にに説明を受け、その後疑問点が解消してから「はい」にチェックをつけます。
事前に「いいえ」にチェックをつける場合、⑫には「はい」とチェックをつけます。
2.副反応についての理解
今日の予防接種の効果や副反応などについて理解しましたか。
副反応について一読しておくと、皮膚症状が出た場合や何か違うなと思った場合にスタッフに問い合わせることができます。
副反応についてはページ後方に詳しく説明しています。
3.既往歴・接種への可否
現在、何か病気にかかっていますか。
病名( )
治療(投薬など)受けていますか。
その病気をみてもらっている医師に今日の予防接種を受けてよいといわれましたか。
この欄に記入する場合、必ずおくすり手帳を持参します。
免疫不全など、本人が自覚していない場合薬で判断する場合があるからです。
事前に申し出ましょう!
- 乳癌手術でリンパ節郭清されている方は手術部位
- 透析中の方はシャント部位
主治医からの許可の有無をたずねる項目があります。
③の解答欄で「はい」につけた方で、かかりつけ医に相談していない方は「いいえ」にチェックしてください。
※内服中の方は必ず主治医および接種先の医師へ接種の可否をききましょう。
4.免疫不全の有無
免疫不全と診断されたことがありますか。
免疫不全の場合、ワクチンの抗体をつけるために一時的に減薬する方もいます。
主治医と相談して内服や接種を進めましょう。
免疫不全※1.2:リウマチ、甲状腺系、抗がん剤治療中かなど→過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の人がいる人
5.接種日の体調
今日、体に具合の悪いところがありますか。
具合の悪い症状をかいてください。( )
他の欄は事前に記載可能ですが、この欄は当日記載しましょう。
体調不良があった場合に書く内容
- いつから
- 異常のある身体の部位
- 内容(痛い、かゆい、気持ち悪い)
- 内服したか(薬の名前と飲んだ時間)
- 発熱がある場合の体温
様子観察なのか、見合わせなのかの判断はこの内容と医師が付き合わせて判断します。
※体調がよくない方は医師に相談し別日での接種も検討してください。
何か症状が現れた時、ワクチン由来か体調由来かわからず対応が難しくなり初動が遅くなることがあります。
6.タンパク質・卵系のアレルギーの有無
ニワトリの肉や卵などにアレルギーがありますか。
ニワトリ系のアレルギーがある場合記入します。
アレルギーがあっても全身症状あるいはアナフィラキシーショックを起こしたことがなければ接種が可能です。
ワクチンは製造過程においてわずかながらに卵由来の成分が残存しています。
これによる卵アレルギーの副作用がごく まれに起こり得ます。
近年は高純度に精製されているのでほとんど問題となりません。
重篤な卵アレルギーのある方へ推奨されている方法
- 発症(発熱)したら、ただちに抗インフルエンザ薬を服用
- 感染者と濃厚接触した場合には、ただちに抗インフルエンザ薬を予防的に服用
7.現在までの予防接種の有無
インフルエンザの予防接種を受けたことがありますか。
①その際に具合が悪くなったことはありますか
②インフルエンザ以外の予防接種の際に具合が悪くなったことはありますか
インフルエンザ、肺炎球菌ワクチンなど症状があったものについては記入します。
空いているスペースに接種時期なども書いておくと予診票確認の際に時間がかかりません。
症状について
呼吸器症状、頻脈、発赤、かゆみ、皮膚症状などの有無を書いておきます。
8.ひきつけやけいれんの既往の有無
けいれん(ひきつけ)を起こしたことがありますか。
けいれんの有無を記載します。
イーケプラ錠など内服中の方はお知らせください。
9.1か月以内の予防接種の有無
1か月以内に予防接種を受けましたか。予防接種の種類( )
副反応がどの予防接種由来か判断するために、ワクチンごとに次の摂取までの期間が定められています。
10.慢性疾患の有無
心臓病、腎臓病、肝臓病、血液疾患などの慢性疾患にかかったことがありますか。
副反応があった際に使用する薬や判断に必要な情報です。
参考
心臓病:慢性心不全、心筋梗塞、狭心症、先天性心疾患、不整脈、その他
腎臓病:慢性腎不全、慢性腎盂腎炎、ネフローゼ、糸球体腎炎、自己免疫疾患における腎臓病、その他
肝臓病:B型慢性肝炎、C型慢性肝炎、肝硬変、肝がん、アルコール性肝障害、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)その他
血液疾患:自己免疫疾患、貧血、白血病、悪性リンパ腫、その他
11.最近の体調や発熱状況
最近1か月以内に熱が出たり、病気にかかったりしましたか。 病名( )
最近の発熱の有無や症状を書きます。
数日間の間に発熱を伴う虫刺されやアレルギー症状発症などあればそれも記入します。
判断が難しい場合があるため、お薬手帳も持参します
12.予防接種への質問
今日の予防接種について質問がありますか。
②で「いいえ」にチェックが入っている方、まだ不安がある方、質問がある方は「はい」にチェックを入れます。
13.予防接種の希望
最終的に予防接種を希望する場合は日付と名前を記入します。
- 接種日の日付
- 氏名
氏名は自書ができない場合代理者の名前を記載しておきます。
自署ができない代筆の例
山田太郎(妻 花子)
インフルエンザ予防接種 副反応とは
接種後にはワクチンが免疫を付ける過程で副反応が生じる可能性があります。
副反応の主な症状
- 接種部位の痛み
- 発熱
- 頭痛
- 接種部位が硬くなる
などが起こる可能性があり,治療を要したり,障害が残るほどの副反応は,極めて稀ではあるものの,ゼロではありません。
インフルエンザワクチン副反応
臨 床 症 状 | 接種後症状発生までの時間 |
(1) アナフィラキシー
(2) 脳炎、脳症 (3) その他の中枢神経症状 (4) 上記症状に伴う後遺症 (5) 局所の異常腫脹(肘を越える) (6) 全身の発疹又は39.0℃以上の発熱 (7) その他通常の接種ではみられない異常反応 |
24時間
7日 7日 * 7日 2日 * |
ワクチン接種後のアナフィラキシー対応
アナフィラキシー
アレルギー反応でも特に重篤な状態であり、「アレルゲンなどの侵入により複数の臓器(皮膚・呼吸器・消化器・循環器・神経)に全身性にアレルギー症状があらわれて生命に危機を与え得る過敏反応」と定義されています。
アナフィラキシーの定義や画像についてはこちら
- 息が苦しい
- 急なふらつき
- 皮膚に発心・むくみ・かゆみ・赤み
- 唇・舌・喉の奥が腫れる
このような症状です!
大体の方が医療機関で接種された後15分~30分病院内で待機を促されます。
アナフィラキシーはだいたい短時間でやってきますので、気になる症状があれば医療機関で処置を行います。
アレルギー症状や自分の状態を伝えることが難しいお年寄り・子ども・障害のある方の場合は付添をおすすめします。
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